2016年11月30日水曜日

アルティメット・ペインティングの新PV



マンチェスター出身のジャック・クーパーと、ヴェロニカ・フォールズ在籍中(のはず)のジェームス・ホーアによるインディー・デュオ。
2014年の結成以来、毎年アルバムをリリースしていて、
この曲は9月リリースの最新3rdに入っているようだ。
曲調は低血圧なサイケ。
ヴェルヴェッツに憧れる英国インディーズの歴史がしっかり受け継がれている。
これはもう伝統と言ってもいいだろう。土地の音が鳴っている。
ちなみに出しているレーベルは米国シカゴのTrouble In Mind。
そういう構図も昔ながらですな。
この曲もいいので、お好きな方はどうぞ。
(Spotifyストリーミングあります。検索してどうぞ)

2016年11月29日火曜日

カモン、カモン、アイム・ウェイティーン!



時代がお呼びでないのは百も承知で大真面目にブリット・ポップなサウンドを出しているデンマークのバンド、Communions。
とは言えエヴァーグリーンな曲作りに期待がかけられたのか、
来年2月にFat Possumからデビュー・アルバムをリリースすることになったそう。
メンバー、嬉しかっただろうなー。
過去の音源を聴くとここへ到るまでに変節があったようだけど、
結果的に新しくも何ともない音楽性に自分達がフィットしたとしても、
それを新人バンドらしい高揚感で放ち切っていて、なかなか頼もしいです。
個人的にはVoの声質でオランダの優良ポップ・バンド、ダリル・アンを思い出しました。
(→こちら

2016年11月28日月曜日

ガーの白鯨。



ドイツ・ベルリンで活動する女子2人組。
尼神インターを彷彿とさせる隙だらけの見た目も素晴らしいが、
その音も無防備で素晴らしい。
レインコーツやマリン・ガールズと似た匂いがプンプン。
くすぐりまくります。
Amazonリンクも貼りますが、僕はSpotifyで聴いてます。

2016年11月24日木曜日

寂しいが、フィナーレにふさわしい。



2008年に行われたオリジナル・メンバーによって再結成されたペンタングルの演奏。
『Finale』というタイトルで先月2枚組CDがTOPICからリリースされた。
バート・ヤンシュが2011年に、そしてジョン・レンボーンが去年に亡くなってしまったので、
今となっては貴重としか言いようがないライブだ。
上の演奏を聴いてもらえれば分かるが、当然全盛期の緊張感はない。
しかし、名人芸の余裕、そして滋味深さが全体に染み渡っている。
ジャッキー・マクシーはちょっと慎重に歌っているが、
歌いやすい曲になると伸び伸びしていて、まだまだいけます。
夏に来日してたんだけど、地方にも来てほしかったなぁ。

過去のエントリー→こちら

2016年11月22日火曜日

Bash & Popが24年ぶりに復活



リプレイスメンツのベーシスト、トミー・スティンソンがやってたバンドBASH & POPが再始動したらしい。なつかしい。
さっきうちのCD棚を確認したら1stの国内盤、ちゃんとありました。
他にもクリス・マーズ、スリム・ダンロップら元メンバーのソロ作が隣にあって遠い目をしてしまった。
で、上の新曲なのだが、これがなつかしさ満点。実に90's的。
懐古趣味というより、これしか手持ちのカードがないのかもしれないが、
みんなでワイワイ楽しそうにやっているのが、屈託なくて憎めない。
ま、リプレイスメンツ信者のバイアスが大分かかってますが、
それで何が悪い、という感じです。
オーヴァードーズで死んだ兄ちゃんより、ちゃんと生きてるのがぐっと来るのだ。
新しいメンバーは新旧のミュージシャン仲間を集めているらしい。
ストレートなアメリカン・ロック、たまにはこういうのもいい。
リリースは来年2月予定。

2016年11月17日木曜日

ELEKIBASSのニュー・アルバム発売中。



先行ミニ・アルバムが出て2年半。
今頃になって、ワイキキ若旦那サカモト君とカメダJPのエレキベースの新作アルバムが出ました。遅いぞ。
僕も歌詞を共作という形で手伝ってます。
上記PVは「Roller Coster」。僕自身の「ローラーコースターに乗ろう」と近い時期に書いた兄弟みたいな歌詞になってます。
聴き比べるのも一興。こっちの方が明るくて楽しいです。
歌詞カードはついてませんが、みなさん買って聴きましょう。

詳しくは→こちら(waikiki record)

2016年11月12日土曜日

レナード・コーエン、逝く。



新作を出したばかり。82歳だった。
RO69で先月書かれた感慨深い記事(→こちら)も合わせてどうぞ。

2016年11月11日金曜日

ザ・レモン・ツイッグス、大注目です。



ニューヨーク州ロングアイランド出身の10代兄弟デュオThe Lemon Twigs。
兄弟はギターとドラマーですが、曲によって入れ替わったりします。
今秋4ADからデビュー・アルバムを出していて、Spotifyでも聴けます。
以前チェックしていたこの先行PVは大して響かなかったのだが(選曲ミスちゃうか?)、
上記のライブ映像(途中でビッグ・スターの一節を歌ったりしている)で感激してしまった。
基本はビートルズ、そこにクイーン、D・ボウイ、ビーチ・ボーイズ、ザ・フーなんかの無邪気なオマージュが差し込まれる。
何でもやりたいとっ散らかり具合と、絶妙にチープな手触りが見事にマッチング。
バブルガム・ポップ感とプログレ趣味が同居している面白さもある。
なんだかトッド・ラングレンのユートピアみたいだ。
プロデューサーは数日前に書いたフォクシジェンのジョナサン・ラドー。
フォクシジェンのマニア・ポップを越えてくるという逆転現象が起きている気がしないでもない。
国内盤はこれからボーナス2曲つきで出ます。

2016年11月10日木曜日

クラウド・ナッシングスの新曲PVです。



割りとグランジーなこともやりたがる兄ちゃん達ですが、
やっぱりこういう青春っぽいメロディーでギターをかきむしっている曲の方が、
僕にはしっくり来ます。
「僕は生きている。でも、完全に孤独だ」とサビで繰り返しているが、
つながりを強要される世代だろうに、それなりに大変なんだなぁと思う。
というか、若者はいつの時代も若者だ、ということだろうか。
疎外感を感じてこそ健全というものだ。
来年の新作アルバムに期待。


2016年11月8日火曜日

Foxygen、あっさり60'sサイケを捨てる。



随分イメチェンしてきましたフォクシジェン(3年前の記事)。
テーム・インパラ、マムフォード&サンズなんかと同様、
最近の人気バンドはしれっとサウンドの意匠を変えてくるな。
往年のポール・ウェラー、プライマル・スクリームのような圧の強い変化じゃなく、
突拍子なく、音楽的なドラマが感じられない。これが時代の軽さなんでしょうか。
中途半端だった前作でやや飽きた感はあったのだが、
だからといってこういうことじゃないと思う。
でも、サム・フランスの変人キャラクターを押し出していくにはいいんじゃないでしょうか。
他人事ですが。
新作は来年1月リリースだそうです。

2016年11月4日金曜日

オーレン・アンバーチの新作。



SUN O)))にも参加している前衛アーティスト、オーレン・アンバーチ。
オーストリアのレーベルEditons Megoが彼の今月リリースの新作を先行公開していたので、聴いたらめっちゃカッコ良かった。
徐々にドラム、電子ノイズ、エレキギターが顔を出していき、
いつしか無我の境地で爆裂していく。
凡庸なアーティストが同じようなことをすると作為意図が見えがちで冷めてしまうのだが、圧巻のセンスでクールにまとめあげられている。
Hubris, Pt. 1」「Hubris, Pt. 2」から連続で流すとさらに◎。
ヘッドフォンでいい音で聴きたいなー。

2016年11月3日木曜日

まだ寝てるんだからそっとしといてくれ。


Martin Courtney - Asleep 

1年前にも書いた(→こちら)リアル・エステートのマーティン・コートニー。
今頃になってまた新PVがひょっこり出てきました。
晩秋になってきたから?
アルバムの中の隠れた名曲がこうやって日の目を見るのは嬉しいものです。
そのほっこりな映像具合も相まって、なんだか気分が良かったので改めて紹介。
もったいぶらず簡潔なのがいいのです。

2016年11月2日水曜日

マーク・アイツェルの新曲。



もうこの声だけで「最高」と言いたくなるマーク・アイツェルさん。
前作も良かったので、今度のもこういう新曲が出て来るならきっと良いことでしょう。
彼にしては少し風通しのよい開放的な曲調。
なんとバーナード・バトラー(元スウェード)と制作したらしい。
でも、この渋く湿った声がすべてをぎゅっと引き締めている。
ケレン味なし。作家性がどすんと鎮座している。
それはずっとアメリカン・ミュージック・クラブの頃から変わらない。
同年代のマイケル・スタイプもコンスタントにこういう活動してくれてもいいのにな〜。
アルバムはMERGEから1月発売だそう。
もう来年の話かよ。

2016年11月1日火曜日

Alex Izenberg、未知数だが、普通じゃないのは確か。



LAのシンガー・ソングライター、アレックス・アイゼンバーグ。
5年かけて作ったというデビュー作が今月リリース予定。
虚飾のヴィンテージ感に、似非っぽいソウル解釈、
VUの「ロックンロール」のようなフックが歌メロにあったりして、
なかなかに雰囲気出ているが、それ以上にどこか危うい空気が漂っているのが印象的。
ピアノ弾きでも、こういう方向性の人はなかなかいないので、
期待したい。